シリンダヘッドオーバーホール(分解・組立)

※この内容はあくまで私個人の作業結果です。
※もしあなたが同じことをして何か問題が起きたとしても、私は一切関知しません。
※少しでも不安がある場合はディーラー又は整備工場にお願いして下さい。
※くれぐれも自己責任ということで。

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・2014/07/13

何とかシリンダヘッドを降ろすことが出来たので、いよいよ分解です。

まずはロッカーアームを取り外します。
ボルトは外から内へ何回かに分けて少しずつ緩めます。
ロッカーアームですが、それぞれのアームの間にスプリングがあるので、ちょっと油断するとバラバラになってしまいます。
シャフトの中にオイルを通すようになっている関係で、それぞれのアームの真ん中にあるパーツが微妙に形が違う上に取り付け方向が決まっている感じです。
バラバラにしてしまうとどこに何があったのかわからなくなるので(自分だけ?)気をつけましょう。

ロッカーアームのカムに当たるところは傷もなく綺麗な状態でした。
カムもかじった跡もなくまだまだ大丈夫そうです。
次はバルブを外します。

Amazonで買った安物のバルブスプリングコンプレッサーですがちゃんと使えました。
バルブスプリングコンプレッサーでスプリングを縮めてコッターを外します。
外すときは磁石の付いたピックアップツールを使うと簡単です。
バルブスプリングは密になっている方がヘッド側です。
オイル下がりの原因、バルブステムシールを引き抜きます。
ラジオペンチよりもネジザウルスの方が滑りにくくてお勧めです。
ステムシールは吸気側と排気側でスプリングの色が違います。
吸気側:銀色
排気側:黒色

ガスケットキットには両方のステムシールが1つの袋に混ざって入っているので、取り付けるときはスプリングの色を見て区別します。
スプリングの下のリテーナーも取り外します。
取り外した細かいパーツは100円ショップで買った箱に入れて整理しておきました。
バルブは段ボールに突き刺しておきました。
分解が終わったのでシリンダヘッドを掃除します。

隙間にはヘドロのようなオイルスラッジがタップリ溜まっています。
割り箸でスラッジをほじくり出してからパーツクリーナーで綺麗にしました。
排気側のバルブシートはだいぶ荒れてますねぇ
吸気側は比較的綺麗です。
燃焼室にはちょっとだけデポジットが付いていたので、ピックツールで取り除いておきました。
インテークのパッキンが剥がれなくて苦労しました。
紙のパッキンががっちりくっついていてスクレーパーでは歯が立ちません。
カッターで切り取るようにして何とか剥がしました。
シリンダーブロックとの合わせ面はオイルストーンで綺麗にしておきました。
排気側バルブには固いデポジットがたっぷり付着していました。
電動ドリルでバルブを咥えて、カッターの刃の背の部分を当ててで削ります。
このくらい綺麗になったところでヨシとしておきます。
吸気バルブは柔らかいカーボン状の汚れがうっすら付いているだけで、ほとんどデポジット付いていませんでした。
全部のバルブが綺麗になったところで、摺り合わせをやってみます。
タコ棒をつかって手動でやるのが本当ですが、ここは手抜きをして電動ドリルを使います。

ドリルとバルブをビニールチューブでつないで....
バルブにコンパウンドを付けて...
電動ドリルを回しながらバルブの傘の部分を手で押します。

タコ棒でやるときのように何度か押しつけると、こんな感じですりあわせが出来ます。
オイルシールの打ち込みの時もでしたが、どうも自分はやり過ぎて失敗することが多いのでほどほどにしておきます。
こんな感じでうっすらと摺り合わせ跡が出来たところでやめておきました。
吸気バルブはもともと綺麗だったので、ほんのちょっと気持ちだけ摺り合わせておきました。
排気側がだいぶ荒れていたので本当はシートカットしたいところですが、チューニングでは無いのでこのくらいにしておきます。
(単に自分が摺り合わせをやってみたかっただけという話も...)
掃除が終わったので組み立てていきます。

まずはバルブリテーナー(下側)を入れて...
バルブステムシールを押し込みます。
10mm12角のソケットがぴったりサイズでした。
ステムシールをバルブガイドに載せてからソケットを使って、エイっと押し込みます。
排気側にはスプリングが黒色のステムシールを付けます。
吸気側はスプリングが銀色です。
バルブスプリングの密な方を下側にして置いて....
リテーナーを載せてからスプリングコンプレッサーで縮めます。

コッターを付けやすいようにバルブの先にグリスを少し付けておきます。
ピンセットでコッターをバルブに付けます。
グリスが付いているのでそのまま張り付きます。
ピックツールでコッターを下側に回して....
もう半分のコッターをピンセットでバルブに付けます。
ゆっくりスプリングコンプレッサーを緩めてバルブ1つ分の取り付け完了です。

安物スプリングコンプレッサーは付けたり外したりが面倒ですが、本職では無いのでのんびりやります。
最後にドライバーの柄でバルブを軽く叩いて落ち着かせておきます。
12本のバルブが付きました。
ロッカーアームを組む前に、こんなところにオイルシールがあるので交換します。
ここのオイルシールが劣化するとプラグがオイルまみれになります。
ここまで分解しないと交換出来ないのは....ちょっと大変ですね。
カムシャフトにオイルを塗ってからヘッドに載せて.....
ロッカーアームのボルトを内->外と何回かに分けて締めていきます。
カムシャフトオイルシールも交換しました。
ついでにバルブクリアランスも調整しておきます。
バルブクリアランス(冷間時)
吸気側:0.15-0.19mm
排気側:0.23-0.27mm
あまり詰めすぎないでほどほどにしておきました。

さぁ次はヘッドを戻します。

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