スパイダーモア(共立 AZ650A)

※この内容はあくまで私個人の作業結果です。
※もしあなたが同じことをして何か問題が起きたとしても、私は一切関知しません。
※くれぐれも自己責任ということで。

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・2021/7/25

我が家の田んぼは山間地にあるので隣の田との間に結構な高さの法面があります。
田んぼと言えば草刈りが必須で、最低でも月に1回はやらないといけません。
今までは平らなところはU字ハンドルのエンジン式、法面は軽さと取り回しの良さからマキタのバッテリー式を使っていました。
ただやっぱり法面の草刈りは大変で、斜面で踏ん張るので足の指の爪が内出血するほどです。
去年は頑張りすぎて熱中症寸前になりました。
今年も連日猛暑日でもう我慢の限界です、法面用にスパイダーモアを買ってしまいました。
共立 AZ650A
といっても新品は高くて買えないのでオークションの中古です。
出品者が市内だったので直接取りに行ってきました。
受け取るときに動作確認して、帰ってきてからも家の周りで草を刈ってみました。
最初は快調だったのですが、だんだんとエンジンが吹けなくなってしまいました。
アイドリングは問題ないのですが、スロットルを開けるとエンストしてしまいます。

まぁ2ストエンジンが吹けないのはマフラーかキャブと相場が決まっているので分解してチェックします。
念のためプラグもチェックしましたが問題なさそうです(火花もちゃんと飛んでいました)。
マフラーが詰まっていると吹けなくなるので取り外してチェックします。
排気口は綺麗なものでした。
中のピストンにもほとんど傷はありません。
マフラーも詰まっていませんでした。
マフラー詰まりなら焼くだけで済むので簡単だったんですが...。
仕方ないのでキャブレターをばらします。
分解してみるとダイヤフラムがだいぶ劣化していました。
草刈機のキャブはバイクとは違ってフロート室のないダイヤフラム式になっています。
このゴムのダイヤフラムが劣化すると調子が悪くなります。
交換用のダイヤフラム一式をネットで購入しました。
このエンジン用という訳ではないのですが、草刈機用はそんなに種類がないのでだいたい同じ大きさ・形のものを買ったらぴったりでした。

キャブ本体を綺麗に清掃して新しいダイヤフラムを組み込みます。
さぁ元に戻そうと思ったときにおかしなところを見つけました。
キャブとエンジン本体の間にあるガスケットですが、写真の丸印のとこに穴が開いていません。
このガスケットは純正品ではなくて自作のものに交換されているので、そのときに穴を開け忘れたようです。
この穴のところはエンジンからの負圧が通る通路になっています。
キャブ側にはちゃんと穴が開いています。
エンジン本体にも穴があって、エンジンの負圧(脈動)でガソリンをタンクから吸い上げます。
ここが塞がれていたのでガソリンが十分に吸い上げられずにガス欠状態になっていたようです。
ちなみにこのエンジン、キャブに通路が2つあります。
下は普通のキャブと同じ空気+ガソリン用で、上は空気だけが通ります。
さらに上の通路にはリードバルブが付いています。

空気で押し出すことで排ガスを綺麗にする層状掃気システムだそうです。
汎用のガスケットシートを切り抜いて新しいガスケットを作りました。
負圧の通路もちゃんと開けました。
ついでにプライマリーポンプも交換しました。
このエンジンはプライマリーポンプがキャブとは別に付いていて、台座と一体になった形のものでした。

元通りに取り付けました。
修理した甲斐があってエンジンは絶好調になりました。
これまで大変だった法面の草刈りも、スパイダーモアならついて歩くだけなので楽ちんです。
草刈りの時間も今までの2/3位で済むようになりました。

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