マスタシリンダオーバーホール+ブレーキホース交換

※この内容はあくまで私個人の作業結果です。
※特にブレーキは重要な場所なので少しでも不安がある場合は、ディーラー又は整備工場にお願いして下さい。
※もしあなたが同じことをして何か問題が起きたとしても、私は一切関知しません。
※くれぐれも自己責任ということで。

・2011/4/24

ブレーキマスターシリンダーのオーバーホールと、ブレーキホースの交換をしました。
やっぱり10万Km超えたら交換しないとちょっと心配ですよね。
フロントをリフトアップするときにいつもジャッキがスポイラーに当たっていたので、今回はスロープを買ってみました。
STRAIGHT カースロープ

ジャッキが入れやすくなってなかなか良い感じです。
まずはパッドを使い古した古いものに交換しました。

というのは、マスタシリンダをオーバーホールすると後のエア抜きが大変だという話を聞いたからです。
一度古いパッドに変えてピストンを出しておいて、オーバーホール後に戻すことでマスタシリンダにブレーキフルードを戻してやろうという目論見です。
この方法はこちらのページを参考にさせていただきました。ありがとうございました。
リアのパッドもすり減ったものに交換して、キャリパーを元通りにしておきます。
MAXまであったブレーキフルードが赤線のラインまで減りました。
いよいよ分解です。
まずは邪魔なタワーバーを取り外します。
残ったブレーキフルードを全部吸い取って...
レベルセンサのコネクタを外して....
ブレーキラインを10mmのフレアナットレンチで外します。
ちょっとブレーキフルードがこぼれるのでウェスを敷いておきました。
ナット2個を外して、マスタシリンダを取り外します。
ここは狭いのでフレキシブルジョイントがあると楽です。
外してみるとマスタパワーの塗装がボロボロです。
ワイヤブラシで古い塗装を剥がして...
錆止めを塗ってからシャシーブラックで塗装しておきました。
リザーバタンクの底には汚れたブレーキフルードが溜まっていました。
ネジを外してリザーバタンクを取り外します。
リザーバタンクの根本にあるゴムパッキン2個は「分解時交換」の指定です。
このパッキンはマスタシリンダのオーバーホールキットには含まれていないので、別に注文しました。
シリンダを分解する前に、シリンダとピストンの位置関係を測定しておきます。

これは、新品ピストンに交換した後で位置が変わった場合は、マスタパワーのロッドの長さを調節する必要があるためです。
サークリップをスナップリングプライヤで外します。
こんな感じでドライバーでピストンを押し込みながらプライヤを使って取り外します。
はい、外れました。
これでセカンダリピストンは抜けますが、プライマリピストンを抜くにはストップピンを外さなければなりません。
ピストンを指で押し込みながらシリンダを逆さまにすると、ポロッと抜けてきます。
<- ムービー
これで分解できました。
マスタシリンダはとても重要なパーツですが、部品はたったこれだけです。
シリンダ内部にキズが無いか点検しましたが、大丈夫でした。
ブレーキクリーナーで綺麗にしてから内側にブレーキフルードを塗っておきます。
ここから組み立てです。
まずはプライマリピストンのカップ部分(緑矢印)にブレーキフルードを塗ります。
スプリングが付いている方を奥にして、プライマリピストンをシリンダに差し込みます。
この時、後でピンを入れられるようにピストンの穴が上下方向になるようにします。
セカンダリピストンは、奥になる方のカップ部(緑矢印)にはブレーキフルードを、手前になる部分のカップ部(ピンク矢印)にはキットに付属のラバーグリスを塗ります。
セカンダリピストンを押し込みながら、プライマリピストンのストップピンを入れます。
はい、入りました。
サークリップをはめて、シリンダ部分は完了です。
綺麗に掃除したリザーバタンクに新しいグロメットを装着して....
マスタシリンダに押し込みます.....が、向きが逆でした。
こちらの向きが正解です。
新しいピストンの位置を測定したら交換前と全く同じでした。
これなら調整なしでそのまま装着できます。
プッシュロッドの先端にグリスを塗ってマスタシリンダを取り付けます。
ブレーキパイプをフレアナットレンチで取り付けます。
出っ張っていたピストンを押し込んでブレーキフルードをマスタシリンダに戻します。
ついでにリアのブレーキパッドもCC-Xに交換しました。
お約束のポッチ削りです。
4輪のキャリパーピストンを押し戻したら、ここまでブレーキフルードが戻りしました。
マスタシリンダが一段落したところで、ついでにブレーキホースも交換してしまいます。
フレアナットレンチでホースとパイプの接続を外して、ホースを止めているクリップを引き抜きます。
あとはキャリパー側のボルトをゆるめてホースを取り外します。
このリアのホース、キャリパー側の曲がり方とポッチの出方が左右で違います。
取り外したホースをよく見て同じ向きのものを取り付けます。
ホースに付属の新品パッキンを両側にはめてからキャリパに取り付けます。
車体側はクリップを差し込んで固定して、パイプを接続します。

ちなみに、車体側のパイプにはめてあるゴムキャップは、キャリパに付いているものです。
サイズもピッタリで、こうしておくとブレーキフルードが漏れてきません。
フロントのホースも、サスペンションアームに取り付けるところの形が左右で違うので、間違えないように取り付けます。
最後にエア抜きをします。
ちょっと贅沢してビリオンのスーパーブレーキフルードにしてみました。
このブレーキフルードは青色です。
今回はワンマンブレーキブリーダーを使ってみました。
ブリーダーを装着してプラグをちょっとゆるめたら、後はブレーキペダルをひたすら踏むだけなので簡単です。
(奥さんの機嫌を取らなくてもすみます^_^;)

あと、ブレーキフルードが青色なので交換できたか一目でわかりました。

交換後はブレーキフルードの漏れがないか、ブレーキペダルにきちんと踏み応えがあるか、しつこいくらいに確認しました。
その後慎重に車を動かしてブレーキの効きを確認しました。

オーバーホールの結果ですが、マスタシリンダ・ブレーキホース・ブレーキフルードのどれが効いたのかわかりませんが、ブレーキペダルのタッチがとてもカッチリしました。
いままではどんなにエア抜きをしても何となく踏みごたえがゴムまりのような感触だったのですが、オーバーホール後は硬質ゴムの固まりといった感じです。

なにより、これで10万Km越えで心配していたブレーキ関係のオーバーホールが一段落したので、アヴァに安心して乗れるのが嬉しいです。

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